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'07 1. 17 23:52

秘書室の郷愁

もう古くてボロボロで、
解ってはいたけれど・・・

北仲通北地区再開発協議会(事務局:森ビル)は12月5日、横浜市中区の「北仲通北地区」の再開発計画案を発表した。

 同地区は、みなとみらい線の馬車道駅に隣接したみなとみらい21地区と関内地区をつなぐ7.5ヘクタールの水際エリアで、住所は横浜市中区北仲通5丁目・6丁目、海岸通5丁目。
敷地となる海岸通り団地は、横浜の発展に伴う都市の原価に取り残された場所にある。初めは工業地帯の一角にある団地であったが、時が進むにつれて周りは商業地域になっていき、みなとみらい地区などのウォーターフロント開発もあり、現在では入居者も少なく、みなとみらい、新港地区、関内地区、という個性ある街の中心に位置し、団地という周囲に対し、閉じた存在が、大岡川・横浜湾によって分断されている三つの地域のさらなるエッジの様に感じられる。


http://www.hamakei.com/mapnews/2046/index.html

『海岸通り団地』は10歳になるまで、秘書が生まれ育ったところです。
団地内の公園は私たちの全宇宙で、
ここから野毛山幼稚園に、そして本町小学校に通って、だんだん大人になっていきました。

それ以来、足を踏み入れることもなかったのですが、
ワールドポーターズ2階の外のベンチからは、
自分の住んでいた5号棟5階の部屋が正面に見え、
よくその窓から海を眺めていた幼い自分と対峙しているような時間軸のずれる錯覚に陥り、
そこで吸う煙草は、特別な味がします。

It continues here.

その窓を見つめている時に、一度カーテンが小さく揺れた事があり、
もし、何も知らない無垢な子供の自分 が『顔』を出したら、
この手を振って良いものかどうかひどく戸惑って、
思いがけず胸が熱くなったことがありました。

でもついに、なくなってしまうのですね。

もう一度、あの場所に行っておこう。
幼い自分に告げるために。

「あなたの夢見てやまない未来は、途中複雑に入り組んだ道を通るけれど、
 その先は、最高の幸せに満ちている。
 だから安心して、楽しみながらここまでおいで。
 吉田町のバーカウンターまで。」

posted by secretary

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コメント

幼き頃の思い、思い出。開発という波に呑まれた町は多く、その都度、形はなくなる。

しかしなくならないものも。その思いを胸に、人は大きくなる。

 ひょんなことから思い出される過去。形が変わろうが、変わらなかろうが、そこにいた事実が、今の自分を形成しめた。

 目に焼きついているもの。その確認のためにも、共に見に行こう。

commented by SFオーナー : 2007年01月18日 22:03

僕も海岸通り住んでましたよ...っていうか凄い偶然ですね。
ルノアールの隣のテナントビル(今でもあります)。

ちなみに「キーケン」の地下に「売店」があって、そこまでたどり着くのが怖くて...(*ノノ)
裏の埠頭では土・日に良く遊んでましたし、しかし笑っちゃいますよね...
あの埠頭が「みなとみらい」なんて...
汽車道なんて、友達と侵入して、橋の下に隠れて電車が通過するのを見てましたよ。
あとは海上保安庁とか、浜銀の横に田辺製氷だったかな、ドライアイス作ってた会社があって...

っと、かなり取り乱しましたが...懐かしいなぁ。

commented by りょうじ。 : 2007年01月24日 01:01

うわぁ!!!
Ryojiさんも海岸通!?!

「キーケン」と言って通じる人に会うのは、大人になって初めてです。
赤いレンガの壁の間の、地下の売店に降りる暗い階段・・・
重そうな鉄の扉・・・
売店と地上の間はいつも走り抜けてました。

埠頭に着いた大きな船から、クレーンでたくさんの人が荷物を積み下ろしする作業を、
5階の窓から見ているのが好きでした。

あの場所に今、行きたいです。

yokohama 19XX・・・

commented by SFSecretary : 2007年01月25日 02:57

今日、海岸通団地あたりを散歩していたものです。
私も鎌倉よりとはいえ、横浜市育ちです。
団地の階段の四角い窓から切り取られた青空が、妙になつかしい「あの頃」と同じ空でした。
ここに住みたいなと、無責任な要求がぽかんと心に浮かんできました。でも無くなってしまうんですね。
こんどお店に飲みに行きます。

commented by tammy : 2007年06月11日 01:21

うわぁぁ!!
tammyさん!
目を通して頂いただけでも感激です(/ ;)
どうぞ吉田町の裏通りへも
足をお運びください。
愛猫5人!と暮らすオーナーが
お待ちしております。

commented by SFSecretary : 2007年06月24日 00:47

何故だかわからないけど 涙がとまらなくなりました
秘書よりは 断片的にしか記憶にないけれど
無防備なほど無邪気な自分が あの部屋にはいまでも笑っている気がする
窓からみた海と船・・・お風呂場・台所・・・
同じ記憶と感覚を 秘書と共有出来る事に 胸の奥の何かか感動しています

commented by kyon : 2007年11月18日 17:36

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