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'09 Jan. 23 8:34 PM

5日間の闘病生活≒5日間の引きこもり

前兆は日曜日の夜でした。
食事をした後に急に来た寒気。

It continues here.

そして月曜日。
喉の痛み、肺の痛み、背中の痛み、関節の痛み、咳、鼻水、くしゃみ、悪寒、発熱。
すべてがある一定のベクトルを示す。
火曜日に目が覚めたときに、体内から発する「これはもうやばい」という、特有の臭い。
最終確認をする為に向かった病院で、やはりの診断。

インフルエンザA型

ソ連型か、香港型かは2~3日の検査が必要だそうで、
しかし、発症から48時間以内に投薬しなければ意味がない。
ソ連型ならタミフルが効かないらしい。

そうはいってもその段階ではタミフルしかない。そして投与。

体的にはいくらでも無理は利くものの、移す可能性が高いことを考えると
仕事には出れず、無念の休業。

薬の効果に驚きつつ、それが切れるとまた苦しさが戻り、
それの繰り返しをしながら直していくしかないのだと覚悟。

それにしてもいつまでも寝れる。

水曜日になると薬が切れたとき以外はだいぶ楽にはなって来た。
しかし咳をすると良くない。肺が痛いのはまだどうにか我慢できるし、
喉の痛みはもともとのがらがら声のせいか、そんなに気にならない。

とにかく背中の痛みだけはどうにもならなかった。
体が弱っているときほど気も弱るもので、
この痛みがなくなることはないのでは、と不安になった。

五体満足という状態が、どれほど素晴らしいものなのかと改めて実感する。

しかし、そんな中で困ったことがある。なぜか食欲が落ちない。
きつい状態には違いないので、食べなくても平気だ。
ところがいざ食べようとすると、普通に完食。

体力を考えると食べられた方がいいのは解るが、
こんなインフルエンザでいいのだろうか、と変な感じを抱きつつ、
調子に乗って酒まで飲んでみる。

うまかったりする。

薬の効く時間が少しずつ延び、だいぶ体が楽になってきた木曜。
睡眠時間が長いこともあり、一日がとにかく早い。
いや、睡眠時間の長さに関係なく、一日は早い。
普段二つの仕事をしているせいで早く感じていたと思っていた24時間。
ゆっくりと家の中で時間を気にせずゆっくりしていると、あっという間だ。

ニュースで目にするニートや引きこもりは、その歴が複数年に及んでいることが多いが、
本人達はそんなに長い感覚はないのではないだろうか。
こんなに早い一日が300続こうが500続こうが、意識をしなければあっという間。
怖さを感じた。

移す危険性さえなければ気合で、とうに仕事復帰できるほどになってきている体、
この時間を使わない手はない。

しかし運動など出来るはずもなく、以前秘書に進められた小説を手にする。
ほとんど読む機会のなかった小説というものを目にしたせいだろうか。
作者の意図的なものによるものだろうか。
非常にわかりやすい、入りやすいが、しかし、ことのほか若い文章に感じられた。

そして偶然ではあるが、私が来た頃か、それより少し前の横浜が描写されていた。
そこに描かれていた横浜には、ベイブリッヂも、湾岸線も、みなとみらいもなく、
当然Bar Scar Faceもなく。

当たり前のように昔と今は違う。しかしその点と点は確実な線で結ばれており、
その線は予想を上回る速さで進むものであった。

この5日間で私が失った線は決して短いものではないのであろう。
しかしそれを意識できたことはうれしく感じていいのではないか。
今回のインフルエンザによって生じた店としての線の消失。
しかし完全な消失とは異なり、点線ぐらいは残っている感がある。
その点線で得たことをうまく使って、また新たなBar Scar Faceの時間を、
線を延ばしていける。お客様とそれを一緒に楽しんでいけることを
最高の喜びに感じながらそろそろ復活しようと思っています。

小説に出てきた、チック・コリアでも聴きながら・・・

PS来年は必ず予防接種受けます。

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