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'10 Aug. 19 10:24 PM

気になったTV続き ― 学校に何を求めるのか ―

15日夜、フジテレビでやっていた番組に対して

It continues here.

≪2〜3歳の幼児に英語教育≫
その頃の幼児はある種の天才。
憶えるスピードの凄さは、誰しもが驚くほどです。
そんな状態の子に英語を教えればそれは覚えるでしょう。
しかしそれに何の意味があるのでしょうか。

3歳とか4歳で英検4級とか3級に受かったと、
そしてそれは誰にでもできることだと、
目が血走った校長が意気揚々と語っていました。

それに何の意味がある?

これから海外に出て、英語圏での生活が待っていて、
その準備なら十分意味を持ってくるでしょう。
親の職業は医者。
海外に行くこともなく、ただこれからのグローバル化に対応するために、だとさ。
親の自己満足にしかなっていない。

≪横浜中華学院≫
最近日本人でも入学希望が増えて3割が日本人だそうだ。
その一方で、すぐ近くにある日本の公立中学にも
中国人が3割通っているという現実。
ただ一方だけを見て判断することはおろかなことです。

そして、漢字をクラス中の生徒が体いっぱい使って
憶えている授業風景。
似たような風景は私の幼少のころ日本中で見られました。
そういった詰め込み教育を昨今の日本は否定してきたはず。
教育も時代によって変化を要求される点があることは
確かなことでしょう。
それにしても結局はゆとりも失敗し、
なぜ失敗したかも考えずに学力が下がったと言って
ゆとりは終了。

そしてインドの数学力にあこがれ、中国の経済力を羨む。
やはり詰め込みが必要とばかりにそれをあがめる。
ちょっと節操がなさすぎませんか。

ハーバード大学のことを持ち上げるのも結構。
しかし生徒も先生ももっと成熟していかなければ
自分で考えるディベートやディスカッション中心の授業の徹底は
到底不可能です。

そしてそこにいたゲストかコメンテーターだかの一言。

「私のころの英語教育を恨むなぁ。」

学校に何を求めている?学校を何だと思っている?
公立学校の意義をどう考えている?

その後に出てきた企業が参加しての中高一貫学校のような
いわゆるよくできる子たちを集めての英才教育も結構。
そういった試みを否定するつもりは一切ないし、
逆に多いにやってほしいと思います。

しかし普通の授業にすらついてこれない子たちはどうする?
中学2年になってもアルファベットがあやしかったり、
プラスマイナスの符号から躓いている生徒は?

そういった生徒たちも通う公立学校で、
学校に行けばすべてできるようになろうと考えるな。

英語は練習だ。学校はそのヒントを与える場所。
あとは自分で習得していくものだ。

当然今の教育に問題がないなどとは言わない。
親の目、子供の目ばかり気にして、
頼りない先生が多くなってきていることは確かだし、
授業が終わったら、まだ生徒が残っていても
帰ってしまうような先生もいる。

現場をほとんど経験もしないで、さも現場出身のような顔をして
政治に参加する人間がいる中、
まずは根本的に教育を考えられる人間が、
しっかり教育を行ってきた人間が
現場でも政治でも、上に立って立て直す必要があると思います。

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