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'09 10. 07 02:26

横浜を観光客として訪れる不思議

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秘書の実家から数百メートル
いつも窓の外に見える
マリンタワーに上ったのは幼い頃以来でした

It continues here.

この夏に 観光客の目で横浜を巡る
という企画をオーナーに提案し
審議を通過。

この地の時間地層の深さに
怖い程揺るがされた時間旅行となりました。

たとえば 神奈川県立歴史博物館では
幼い頃この建物が何故か好きで
(ネオ・バロック様式と呼ばれる本格的な西洋建築だということも
今回知ったのですが)
何度も通った自分と
幾度もすれ違い・重なり
知るはずのないここが 横浜正金銀行だった時代の喧騒にさえ巻き込まれて
タイムスリップを繰り返し
帰り道を見失う恐怖に陥る程でした。
展示物は当時とは一新され
秘書の焦点は主にそこではなく
建造物自体の
壁に ドアに 窓に
廊下 そして天井へ
そのドアを開けた・・・
その廊下を通った・・・
その窓から馬車道を見下ろした・・・
関東大震災でドームが焼け落ちる瞬間の・・・
幾千・万の人々の生きる気配に圧倒され
引きずり込まれてしまいそうだったのです。
そしてその大方の人はもう既にこの世の人ではなく。

ああこうやって
歴史とは 何者かが生きた気配の上に
ふんわりと ふんわりと
積み重なっていく地層なのだと
言葉を語ることのない建造物に
教えられた時間でした。


−−−時間旅行のおまけ−−−
一番最後に、虚構の中に登場する実在の場所
にも立ち寄ってみました。
『くらやみ坂』

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この右上に実在するのは市立中学校ですが
小説の中では イギリス人の建てた洋館があり
その昔 首切り刑場だった現実とあいまって
虚構の大楠の木の下で 見る人を震撼とさせる事件が起こるのですが・・・

このくらやみ坂の道標のすぐ左に
何か祀ってあって すでに暗くてよく見えないその祠に秘書がカメラを向けた途端
十分バッテリーが残っていたはずのデジカメのシャッターが
突如押せなくなり
「写しちゃいけない場所なんだよ」
というオーナーの言葉に押されるように帰路に着いたことを 最後にお伝えします。
(家に帰るとデジカメは無事復帰しました)

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